ユーコン準州では依然として国内の他州と比較するとコロナ陽性者数はほぼ一桁台（2021年4月16日現在、2名）と少なくこの春には近隣の州への州境開放が決まる予定でしたが一転して先日、州境閉鎖の延長が発表されました。
この発表はユーコン準州の観光産業にとっては大きな打撃で、夏の観光シーズンがメインであるユーコンに再び静かな夏がやって来ることを意味します。多くのツアー会社やそれに伴う観光産業従事者、レストランやカフェなどのサービス産業にとっても引き続き大変苦しい状況が続くことが予想されますが、そもそも今回閉鎖の延長が決定された理由のうち一つは「他州で猛威を振るう変異株の存在」と、もう一つは「州内でのワクチン接種者数が州の目標（接種対象者に対して75％）に達していないこと」でした。
ユーコン準州内のワクチン接種状況（2021年4月14日現在）
州政府公式ウェブサイトによると、ユーコン準州内では4月14日時点で42,354回分（うち、1回目接種が24,701回、2回目接種が17,653回）のワクチンが接種されており州内全体ではワクチン接種対象者の約66％（ホワイトホース市内に限ると70％）が1回目を接種済み、さらに56％（ホワイトホース市内では46％）が2回目まで接種済みとなっています。
国の公式ウェブサイトで公開されているデータと比較すると4月10日時点において、国全体で1回目の接種を終えているのは19.18%（2回目接種者も含む）となっておりユーコン準州内での目標には達していないとは言えユーコン準州のワクチン接種率（※）は国内では現在一番高い州となっています。
※国のウェブサイトでは4月10日発表で56.77%となっていますが最新情報は上記の州のウェブサイト上の4月14日発表で約66％となっています。
モデルナ社製ワクチンについて
現在ユーコン準州で接種されているコロナワクチンはアメリカのモデルナ社製のmRNAワクチンと呼ばれるタイプの筋肉注射（筋肉内に直接注射）でアメリカのファイザー社製と同じタイプのものです。モデルナ社製のワクチンについての詳細は下記リンクをご参照ください。
ワクチン接種までの流れ
ユーコン準州内で新型コロナワクチンを接種する場合は事前にオンラインまたは電話で予約をするか、予約なしで当日ウォークイン（ホワイトホース会場のみ）することもできます。ホワイトホース会場はYukon Convention Centre（Coast High Country Inn敷地内）です。
ホワイトホース会場で1回目の接種をオンラインで予約する場合の例
- 州公式ウェブサイトでFind your communityの一番最初にあるWhitehorseのBook your 1st appointment onlineをクリック
- 下にスクロールしSelect Appointmentにて希望の接種日と時間を選択※View More Availabilitiesをクリックすると先の日程が表示されます
- Contact Informationの欄に個人情報やヘルスケアカードの番号を入力→Confirm Appointmentをクリックして予約を確定
- 入力したemailアドレス（入力した場合）宛てに確認のメールが届く
- 予約当日ヘルスケアカードを持参の上、マスク着用で会場で接種
ワクチン（1回目）接種を終えて
私たちはホワイトホース会場で4月7日に1回目の接種をしました。正直なところ、今回新たに承認されたワクチンの安全性への疑問視もありしばらくは様子を見ていたのですが州内での接種率が高くなってきていたこと、そして何より観光業に身を置くものとして自分たちが接種することで少しでも州内のワクチン接種率の目標達成（＝州境の開放）に貢献したいと考え接種するに至りました。
当日接種後は15分ほど会場の椅子に座り様子を見た後に自己判断で会場を離れ、接種直後は特に痛みや違和感もなかったのですが接種当日の夜あたりから少しずつ接種箇所が痛くなり始め、接種後2日目と3日目には服を着脱する時に触れると痛みを感じるほどになりましたがそれ以外では体調不良などは起きませんでした。最終的に接種後5日目にはほぼ痛みはなくなりました。次回2回目の接種は5月初旬を予定しています。
最後に
今回の記事ではワクチン接種を個人的にお勧めしたり注意喚起をすることなどが目的ではなくユーコン準州内でのワクチン接種状況と接種前後の流れをシェアすることで今後ワクチン接種を選択する際の参考にして頂けたら幸いです。
新型コロナウィルスが私たちの生活を変えてしまってからあっという間に1年の月日が経ちましたが未だに先が見えない状況が続いています。日本でもカナダでも日々新たな情報がもたらされ何を信じていいのか分からなくなることもありますがこういう時こそ正確な情報を入手する力と互いに助け合うことが大事だと感じます。日本とカナダを再び行き来できる日が来ることを信じて今を乗り切りましょう。
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