ユーコンノミニー

【カナダ移住のためのユーコンノミニープログラム完全ガイド①】YNPとは?

カナダ移住のためのユーコンノミニーガイド

”カナダ ユーコン”とインターネットで検索すると、「オーロラ鑑賞」、「カヌー聖地」などのワードが長らく上位にきていたと思うのですが最近になって「ユーコンノミニー」「ユーコン移住」という言葉を目にすることが増えてきました。簡単に言うとユーコンノミニー(正式にはユーコンノミニープログラム)とはカナダへの移民プログラムのことです。

・聞いたことはあるけれど一体どうやったら利用できるのか?

・どの位の期間と費用等がかかるのか?

そんな疑問に答えるべく今回から全6回に渡りユーコン準州政府発行のユーコンノミニープログラムアプリケーションハンドブック(英語)を元に自身の経験も織り交ぜながらステップごとに分かりやすく説明していきたいと思います!

ユーコンノミニープログラムとは?

ユーコンノミニープログラム(Yukon Nominee Program、通称:YNP)はカナダの永住権を取得(=移民)するためのプログラムの一つでユーコン準州政府が国の移民局(※IRCC)とパートナーシップを組んで実施され、州内の持続的な労働者の確保を主な目的として実施しています。※2015年まではCIC(Citizenship and Immigration Canada)と呼ばれていましたが名称が変更されました。

カナダで永住権を取得する際の方法としては大きく分けると

・国に直接申請する方法
・州に申請し承認を得る→国に申請する方法(Provincial Nominee Program、通称:PNP)

となり、ユーコンノミニープログラムは後者に当てはまります。国に直接申請する方法にも様々な種類があるのですがそのほとんどが高度なスキルや高い英語力、またその分野での職歴、学歴、が求められる一方で州に申請するユーコンノミニープログラムなどのPNPは(それぞれの州のプログラムの種類にもよりますが)全体的に比較的審査が緩く、より多くの人に申請の機会があることが大きな特徴の一つです。そのため人が集まる街ではおのずと競争率も高くなります。

ユーコンノミニーになるためには?

では誰でも申請できるチャンスがあるのか?というとここで一番大事になってくるのが

ユーコンノミニープログラムは雇用主主導(Employer-driven)のプログラム

だということ。つまり、雇用主がその人(労働者)のことを「州政府にノミニー(推薦)したい」と思う必要があるのです。

ただ実際ユーコンでは飲食業界(特に全国展開のチェーン店など)や観光業界(特に日本人ガイドを必要とするツアー会社など)を中心としてこのユーコンノミニープログラムの存在はオーナーに広く知られていることが多く(全く知らなかった、という人も中にはいます)、日本人のみならず世界中から永住権を求めてユーコンに職探しにくる人達がいるということも知っています。

オーナー(会社)は申請をサポートするとなると費用や時間もかかる一方で、長期的な人材の確保が可能となりこれは会社にとっても非常に重要なこと

のため面接で会社側からユーコンノミニープログラムに関する確認(申請のサポートをしているのか否か、している場合は○か月働いてから申請するかどうか決める等)をする場合も多いです。

また申請のサポートをしていない場合は求人欄に「This is not a nominee posting」(「ノミニーのための求人情報ではありません」)等、予め記載されていることも多いので求人欄は隅々まで確認するようにしましょう。

ユーコンノミニープログラムの種類

ユーコンノミニープログラムには以下の4つのプログラムがあります。

・Skilled Worker Program(スキルドワーカープログラム)
・Critical Impact Worker Program(クリティカルインパクトワーカープログラム)
・Yukon Express Entry (ユーコンエクスプレスエントリー)
・Business Program (ビジネスプログラム)

それぞれ申請するにあたって必要な学歴や職歴、英語力等が異なりますが実際には2つ目のCritical Impact Worker Program(飲食店でのキッチンやサーバー、小売店でのキャッシャー、ホテルのフロントやハウスキーパー、日本語ツアーガイドなどがこれに該当)を使って申請する人が多いかと思います。申請資格に関しては第3回でお話しします。

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そもそも永住権とは?

「永住権と言うけれど実際に取得することで長くカナダに住むことが可能になること以外には一体何が変わるのか?」私も始めそう思いました。永住権(Permanent Resident/PRまたはLanded Immigrant)とは簡単に言うと滞在期間の制限なくその国に居住することのできる権利のことで、よく「移民」という言葉も使われます。

カナダ永住権を取得することのメリット

5年に1度の更新(条件あり)さえすれば半永久的にカナダに住むことが可能になる

ワーキングホリデービザでは基本的に1年間、学生ビザでも1年間~2年間など、就労ビザには滞在期間の制限がありますが永住権を保持していれば5年に1度の更新さえ怠らなければずっとカナダに住むことができます。ただし条件があり、この過去5年間の間にトータルして730日(2年間)以上カナダに居住していなければいけないというルール(ただし例外あり)があります。
(参照):http://www.cic.gc.ca/english/helpcentre/answer.asp?qnum=727&top=4

学費が安く(留学生価格ではなく)なる

実際には「安くなる」わけではなく、留学生のための料金が高く設定されているためです。学費に関して永住権保持者はカナダ人と同等に扱われるので正規の価格が適用されます(目安として公立のカレッジでは留学生価格の3分の1~4分の1ほど、学校によってはそれ以下の場合も)。このためまず始めに永住権を取得してから正規の料金でカレッジに行き資格や学位等を取得しスキルアップをすることで新たな職に就くという人もいます。

ほとんどの職種で仕事することができる

ほとんどの、と記載しているのは政治家や警察官などの国家公務員、他にも一部の高いセキュリティー環境を要する仕事にはカナダ国籍保持者しか就くことができないためです。ただそれ以外であれば制限なく好きな仕事に就くことが可能になります。また永住権を保持していることで長く働くことが可能となること(特にカナダではワーキングホリデーを始めとした短期ビザ保有の外国人労働者が多いため)、また国からカナダ国籍の人や永住権保持者を第一に雇用することを推奨されていることもあり面接の際に有利になることもあります。
※実際求人欄に「Canadian citizens and permanent residents will be given priority consideration.」(「カナダ国籍保持者と永住権保持者は優先的に考慮されます。」)と記載されている場合もあります。

起業することが可能になる

基本的に就労ビザは雇用主がビザに記載されているためその雇用主の下のみでしか就労することを認められておらず(Closed Work Permitと言います)、また雇用主の記載がないワーキングホリデービザであっても滞在期間に制限があるため起業することは禁止されています。永住権を取得することでカナダでビジネスを始めることも可能になります。

条件によっては両親と祖父母をスポンサーしてカナダに呼び寄せることができる

「The Parents and Grandparents Program」と呼ばれるプログラムで永住権保持者自身の両親と祖父母を呼び寄せてカナダで一緒に住むことができます。ただし、申請者の年齢や収入などに関する様々な条件があり受け入れの人数も毎年限られているため(2019年は20,000人)申請には前持った準備が必要です。
(参照):http://www.cic.gc.ca/english/helpcentre/results-by-topic.asp?st=14.1

永住権と市民権の違い

よく勘違いされやすい点として永住権を取得すること=カナダ国籍を取得するということではないということです。カナダ国籍(市民権といいます)の取得=パスポートがカナダのものになる、つまり日本のパスポート(日本国籍)を破棄するということになります(※日本は二重国籍を認めていないため)。カナダ永住権を取得してから一定の期間カナダに居住すると市民権を取得するための申請資格が得られます。

基本的にはカナダに住む上で市民権と永住権保持者にはそれほど違いはないのですが、大きな違いは市民権を取得すると選挙活動(投票など)に参加できること、そして上にも記載したような政治家や警察官等の職種に就くことができるようになることです。

ユーコンノミニープログラムのおおまかな流れ

ユーコン準州内でフルタイムの仕事のオファーをもらい、その雇用主がスポンサーすることを決めて書類を州に提出。州によってノミネート(推薦)された人=ノミニー(被推薦者)となりその後、国に永住権を申請する、というのが大きな流れとなります。

ユーコン準州政府発行のユーコンノミニープログラムアプリケーションハンドブック(2ページ目)には、ユーコンで永住権を取得するまでの大まかな流れが掲載されています。以下英語の原文とユーコンなびで訳した日本語訳と合わせて参考にしていただければと思います。

参照:http://www.gov.yk.ca/forms/forms/0000/YNP_AppHandbook_e.pdf

1) 雇用主は求人募集をユーコン準州内またはカナダ国内で宣伝するが、カナダ国籍保持者または永住権保持者にあてはまる候補者がいない
2) 雇用主はフルタイム且つ正規のポジションを(プログラムに応募)資格のある外国人労働者にオファーする
3) 雇用主と外国人労働者はユーコンノミニープログラム申請用の用紙に記入する
4) 雇用主は必要な用紙と書類が全て揃っているかを確認した上で、ユーコンノミニープログラム宛てに提出する
5) 雇用主が本プログラムの要件に該当しているか否かの審査に通ると、次に外国人労働者の審査が始まる
6) 外国人労働者が審査に通ると、州のノミニー(被推薦者)となる
7) ノミニーは短期就労ビザ(Temporary Work Permit)と永住権申請のための書類を移民局(IRCC)宛てに提出する
8) ノミニーは永住権の許可を待つ間、同じ雇用主の下で働く
9) ノミニーはカナダに入国(居住)するために必要な要件(安全性、健康状態、犯罪歴など)を全て満たすとその後、永住権が手元に届きノミニーはカナダ居住者(永住権保持者)となる

ユーコンノミニープログラムプロセス日本語訳©ユーコンなび

分からないことは直接聞くことができる

ここで大事なことは、ユーコン準州はあくまで外国人労働者を国に推薦しているという状態であり、短期就労ビザ(Temporary Work Permit)と永住権が下りるかどうかの実際の判断に関しては全て移民局(IRCC)の権限となることです。そのため州のノミニーになる=国から永住権の許可が必ずしも下りるとは限らない、ということなのです。今まで直接の知り合いでノミニーされた後に国の申請で却下になったという人は聞いたことがありませんがそういった場合も中にはあるようです。

また、例えば州のノミニーとなってから国(移民局)に申請するまでの間に状況が変わってしまった場合(一例として「仕事を辞めた」や「ビザが切れた」)などノミニーが取り消されてしまうというパターンもありえるので、そうした場合はまず始めに必ずユーコンノミニープログラムの窓口に報告、相談にいきましょう。場合によっては救済措置などを提案してくれることがあるかもしれません。また他にも質問がある場合、下記の場所にて時間内であれば予約なしで対応してくれます。

ユーコンノミニープログラムの窓口:
【場所】303 Alexander Street 1階会議室1A(meeting room 1A)
【時間】毎週木曜日の13時~16 時

移住へのタイムライン

ユーコンノミニープログラムを通して永住権を取得するまでには2019年5月現在およそ12-14週間(州)+19か月(国)=約2年弱かかっています。この申請をするために必要な職業経験(最低6ヶ月)などを加えると、

働き始めてから永住権を取得するまでの期間は2年半〜3年弱

になると予測されます。また、用紙の記入や必要書類が足りなかった場合などはここからさらに時間がかかってきてしまいます。限られたビザの期間を考慮した上で一つ一つのステップを入念に確認し書類集め(特に戸籍謄本や卒業証書など日本発行のもの)や用紙の記入などはできるだけ早く準備を進めることが最終的にスムーズな申請につながると思います。第2回目は雇用主が必要な申請書類についてお話します!

ユーコンなびではカナダのビザ取得に関するアドバイス、ご質問への返答につきましてはお答えすることができません。これらのご質問等につきましてはImmigration Consultants of Canada Regulatory Council (ICCRC)によって定められた認定の移民コンサルタントもしくは弁護士にお問い合わせください。

最後までご覧頂きありがとうございました

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