ユーコンでは少しずつ寒さが和らぎ日中の最高気温が10度を超える日も出てきています。カナダ全国的にも寒さが落ち着き、来る春夏シーズンを楽しみにしている方が多い時期かと思いますがこうした季節の変わり目は体調管理が難しく、特にコロナ禍ではちょっとした体の変化に対しても敏感になる時期でもあります。
病院へ行くほどではないけれど「風邪かな」と不安を感じるタイミングも多いこの時期に頼りたいのがスーパーや薬局で手に入る市販薬。ただ、色々な種類があって何を選べばいいのか分からないと商品棚の前で立ち尽くした経験がある方も多いのではないかと思います。今回は北米市場で最大のシェアを誇り日本でも販売している市販薬、Tylenol(タイレノール)を取り上げて解説していきます。
コロナ禍での州をまたいだ移動の後や海外からの一時帰国後などに体調の異変を感じた場合は必ず各州のガイドラインに従い保健所や病院に連絡を取り医師や看護師の指示を仰ぎましょう。ユーコン準州公式ウェブサイトではオンライン上でCOVID-19の症状に対するセルフチェックが可能です。
そもそもTylenol(タイレノール)とは?
市販薬として一般的によく服用されるのが「解熱鎮痛剤」と呼ばれるタイプ。その名の通り熱を下げて痛みを和らげる効果のあるもので、カナダでは主にアセトアミノフェン(Acetaminophen)、イブプロフェン(Ibuprofen)、アセチルサリチル酸(Aspirin)という3種類の成分を使用したものが薬局などで販売されています。
タイレノールはその中のアセトアミノフェン(Acetaminophen)を配合した解熱鎮痛剤のブランド名です。ちなみに、イブプロフェン(Ibuprofen)を配合しているブランドがAdvil(アドビル)、アセチルサリチル酸を配合しているブランドがAspirin(アスピリン)となっています。
日本ではアセトアミノフェン摂取に関して、一般的な成人に対しては1回300〜500mgを限度とし1日2回まで、1日最大1500mgが限度(ただし年齢や症状により異なる)とされている一方で北米では3000mgが1日の上限とされています。※持病がある方や服用に不安のある方は必ず医師、薬剤師に相談しましょう。
以下、タイレノールから発売されている市販薬をタイプ別にご紹介します。 ※画像は全てタイレノール公式ウェブサイトより引用(各画像をクリックすると公式ページにジャンプします)
痛み止め
頭痛に
タイレノールの痛み止めの中でも最も一般的なタイプ。eZTABSと記載があるもの(本品)は周りに甘くコーティング加工されているので飲みやすい。アセトアミノフェン325mg(1タブレットあたり)配合。
偏頭痛に
1つ目のRegular Strengthに加えカフェインが配合され、偏頭痛(migraine)にも対応しているタイプ。写真はExtra Strength(通常よりも効き目が強いタイプ)でアセトアミノフェン500mg(1タブレットあたり)配合。
筋肉痛などの体の痛みに
筋肉痛を始めとした体の全体的な痛みに有効。アセトアミノフェン650mg(1カプセルあたり)配合。
関節痛などの節々の痛みに
関節炎などの関節の炎症と痛みの緩和に有効。アセトアミノフェン650mg(1カプセルあたり)配合。
風邪薬
鼻からくる風邪に
風邪の中でも特に鼻詰まり、鼻の奥の痛みなどの鼻からくる風邪に対応。日中用と夜用に分かれているタイプで夜用には日中用に加えて鼻水やくしゃみにも対応する成分(抗ヒスタミン薬)が含まれているため眠気を感じやすいことも。日中用、夜用共にアセトアミノフェン500mg(1カプセルあたり)配合。
風邪のあらゆる初期症状に
Completeの名の通り風邪のあらゆる初期症状に対応。上のCold&Sinusに加え、咳や喉の痛み、寒気、頭痛、鼻水や痰などの緩和(日中用のみ)にも対応。日中用、夜用共にアセトアミノフェン500mg(1カプセルあたり)配合。
まとめ
今回取り上げた種類は基本的にタイレノールの中でもそれぞれ一般的なタイプのものですが同じ効き目でも、服用後に体内ですぐに吸収され即効性に優れたLiquid Gels(ジェル状)タイプのものなどや他に子供用なども発売されています。北米で発売されている市販薬は基本的に日本のものと比較すると成分の含有量が多く日本の市販薬に慣れている人にとっては服用の際に不安になることもあるかと思います。特に持病がある方などは購入の前に薬局のカウンターで薬剤師にアドバイスをもらうことも可能です。
ユーコン準州ではHealthLine(24時間体勢の医療ホットライン)に電話でアクセスすることで薬の服用に対する不安や疑問などの他にも病院に行くかどうか迷っている際や夜間の突発的な体調変化などに看護師が対応してくれます。また、午後5時〜明け方9時までは直接薬剤師に繋げてもらうことも可能です。全て無料のサービスとなっていますので不安な際は積極的に活用して頂ければと思います。
各種市販薬について不明な点や不安な点がある時は必ず医師、薬剤師に事前に相談することをおすすめします。
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