ユーコンで生まれ育った人たちからすると、オーロラというのは天気の一種でわざわざ夜中に外出して見に行くということはあまりないようです。ただ、ユーコンに住むからにはとりあえずオーロラ見ておきたいという方に向けて、実際どこに観に行けばいいのか?また、日本から家族や友達が遊びに来るけど、どこに連れて行っていいかわからないなど、こちらの記事をご参考にしていただければと思います!
オーロラはいつ見える?
オーロラが見えない?
実際「オーロラを見る」と言っても、まず認識しなくてはいけないのがオーロラには見える時期と見えない時期が存在するということです。オーロラ鑑賞で有名なイエローナイフを始め、ユーコンのホワイトホース、フェアバンクス、北欧などの場所は北緯60度周辺のオーロラベルトと呼ばれるエリアに位置しています。日本の北海道が北緯45度くらいなので、それよりもさらに北というイメージです。オーロラ観測に重要な要素として天気はもちろんですが、その他に大切なこととしてオーロラを観測するのに周りが十分暗いか、オーロラが発生するのに十分な太陽の活動が行われているのかという点が挙げられます。オーロラ自体の活動は一年中行われているのにも関わらずツアーが催行されていない時期が存在する理由はここにあります。
ユーコンの白夜は5月中旬〜7月下旬
上記のような高い緯度に位置するエリアは6月の夏至をピークに日照時間が20時間を超える白夜の期間に入ります。そのためオーロラ鑑賞に十分な暗さを得ることができずツアーを催行することができません。オーロラ鑑賞のためには、まずこのオーロラを見ることができる時期を把握することが何よりも重要です。ユーコンの場合は5月上旬ごろから7月下旬ごろまでの期間、白夜でオーロラ鑑賞ができなくなります。
少し前置きが長くなりましたが、ここからオススメの鑑賞スポットを個人的な意見も交えつつ紹介していきます!
ここさえ押さえておけば大丈夫
Fish Lake(フィッシュレイク)
ダウンタウンからは車で約30分。アラスカハイウェイを北に5分ほど運転すると左手にFish Lake Roadが見えてくるので、そこで曲がり湖に突き当たるまで直進します。Fish Lake Roadは基本的に街灯のない獣道となりますので特に冬の運転には十分注意してください。
ここはユーコンでのオーロラ鑑賞の人気スポットの一つです。比較的ダウンタウンからのアクセスも良いためオーロラ予報がいい日などは個人ツアーなどで連れてきている人も多く、混雑している場合もあります。
この場所の特徴は何より標高が高いということです。標高が高くなることにより天気の影響を受けにくくなる可能性があり、例えばダウンタウンは雲に覆われていたが、フィッシュレイクでは晴れていたという話もたまに耳にします。ホワイトホース自体標高が割と高く750メートルくらいあるのですが、フィッシュレイクは標高が約1100メートルとその差は350メートル。天気予報的にはもうだめかもしれないという時の最後の砦の様な場所として検討してもいいかもしれません。
Lake Laberge(レイクラバージ)
ダウンタウンから北にアラスカハイウェイを15分ほど車で走ると、途中ドーソンシティ方面に行く道にぶつかるのでそこを右に曲がります。曲がってからさらに約25分〜30分ほど車を北方向に走らせると右手にレイクラバージキャンプグラウンドの大きな看板が見えてくるのでそこを曲がります。看板に従って進んでいくと湖沿いのキャンプグラウンドに突き当たります。
夏は人気のキャンプスポットとなっていて、8月下旬から9月上旬ごろのオーロラ鑑賞の場合はキャンパーがいる可能性もあるので静かにオーロラ鑑賞をするように心がけましょう。このキャンプグラウンドにはゲートがなく、冬も入ることができるのでオーロラハンティングの場所としてツアー会社などでもオーロラ鑑賞に使われているスポットです。冬シーズンのオーロラ鑑賞では完全に凍った湖の上で撮影をすることができます。ダウンタウンからはやや遠いのですが、湖の上は遮るものが何もなくオーロラ撮影がしやすいためおすすめのスポットです。
Annie Lake(アニーレイク)
ダウンタウンからは車でだいたい30分〜45分くらいの場所です。15分ほど車で南に下り、カークロス方面に道を曲がりさらに20分ほど運転すると右手にAnnie Lake Roadという道が出てくるのでそこを曲がります。
ここでは道中の開けた場所などで車を止めて撮影することになります。Fish Lake Roadと違い基本的に道は平坦で路肩に落ちてしまうような場所はあまりありませんが、獣道で街灯がないという点では同じですので、細心の注意で運転することを心がけてください。人とバッティングする可能性が低く、落ち着いてオーロラ鑑賞をすることができます。特に写真をしっかり撮りたいという方にとっては、他人のカメラのフラッシュなどを気にせず写真撮影に集中できることもおすすめする理由の一つです。
Kookatsoon Lake Campground(キャンプ場)
個人的に一番好きなオーロラ撮影スポットで、夏シーズンのオーロラ撮影はほぼ毎年この場所に行くと言っても過言ではありません。何よりダウンタウンから車で25分とアクセスが良く、獣道を走る必要もないため安心して撮影スポットまで運転することができます。オーロラはちょうど湖のある方向に出現するので鏡面オーロラの撮影も可能です。
この場所は州営のデイキャンプスポットのため宿泊は禁止で、夜誰もいないということもおすすめする理由の一つですが、ごく稀に州の職員が見回りにきます。そういった際は、オーロラの写真撮影をしていた旨を伝えて速やかに退散しましょう。ここは冬はゲートが閉まってしまい雪かきもされないため、夏限定のオーロラ撮影スポットとなります。
飛行場跡地(穴場)
Whitehorse/Cousins Airportで探してみてください。現在は使われていない飛行場の跡地です。飛行場と言ってもトレーニングや緊急着陸等に使われていた程度なのでホワイトホース空港ほど大きくはありませんが、滑走路の部分は周りに遮るものは一切なくオーロラ撮影には絶好のスペースになっています。ただ冬は一切雪かきがされないため夏のオーロラシーズン限定です。またアクセスもものすごくいいので夏シーズンサクッとオーロラ撮影したい方などにはとてもいい場所ではないかと思います。
時間が限られている場合
日本から家族や友人が訪ねてきている場合などは滞在日数にもよりますがオーロラ鑑賞のチャンスも限られてくると思います。そういった場合はその期間の天気やオーロラ予報を見た上でいくつかの選択肢を駆使して限られた期間の中でもオーロラを見ることができるよう頑張りましょう!
例えば上で紹介したアニーレイクとレイクラバージであれば南北で約50キロ離れています。これだけの距離があると、一方は雲に覆われていてオーロラ鑑賞が絶望的な場合でも、もう一方は雲がなく晴れていてオーロラが鑑賞できたというパターンもあります。とにかくオーロラは諦めないこと=根気が大事です。
絶対に気をつけたいこと
これはどのシーズンでも言えることですが、オーロラ鑑賞は基本的に暗い時間の車の運転になります。オーロラ鑑賞で初めての場所に行く場合は、必ず明るい時間に一度その場所を訪れて周りの状況を十分に把握してから夜オーロラ鑑賞に出かけることを強くおすすめします。
特に気温がマイナス30度にもなる冬のシーズンであれば、周りが真っ暗な状況+知らない道の運転では道路の境目が雪で隠れてしまい気付かずに路肩に落ちて出られなくなってしまうことなども考えられ、場合によっては命に関わる状況にもなりかねません。オーロラ鑑賞に限らず常に安全第一を心がけてユーコンの自然を楽しんで頂きたいと思います!
その他、個人でのオーロラ鑑賞に関して疑問・質問ございましたがホワイトホースのダウンタウンにある私たちのお店にも直接聞きに来てください!
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「昨日夜仕事の帰りオーロラ出てたけど見た?」
「パブで飲んで外に出たらオーロラ出てたよ」