コンサインメントという言葉を聞いたことがありますか？カナダにきて「コンサインメントストア」という言葉を初めて目にしたときは一体何のお店だろうと思ったのですがよく考えてみると日本で船会社に勤務していた時にshipper（送り主）とほぼ同義語で荷送人または委託者をconsignorと言う場合があり、その名詞がコンサインメント＝「委託」という意味だったことを思い出しました。
コンサインメント（consignment）とは？
コンサインメントストアとは、売り主が品物をお店に委託して売ってもらう形態のお店のことです。ちなみにコンサインメントストアにおいては品物の売り主がコンサイナー（consignor）と呼ばれます。
買う側からするとリサイクルショップや古着屋に行く感覚と同じですが違う点は売り主＝お店、ではなく売りたいものがある人（売り主）が品物を持ち込んでお店側に販売を「委託」するという点です。商品が売れると売り上げの一部をコミッションとしてお店が取り、残りをお店から受け取るというのが基本的な形になります。
※お店によって細かいルールは異なります。
ホワイトホースにあるコンサインメントのお店
ワイトホースではここ数年でいくつか新しいコンサインメントストアがオープンしました。今把握している限りですが以下が現在（2019年6月時点）ホワイトホースのダウンタウン近辺で営業しているコンサインメントストアです。
・Sequels Consignment Boutique
女性物（洋服、小物、アクセサリーなど）専門のコンサインメントストア。小さいお店ですが品数は多く季節ごと、また頻繁に品物が入れ替わるためいつ行っても楽しめるお店です。
住所：100-303 Strickland St, Whitehorse（ダウンタウンの3rd Ave×Strickland St、The Claim Caféの隣りのビルの1階）
ウェブサイト：https://sequels123.wixsite.com/sequels-yukon
品物を持ち込む場合：要予約（オンライン予約可）
・And-Again Consignment Store
ホワイトホースで一番新しいコンサインメントストア（自分調べ）です。女性物の洋服をメインにバッグや靴なども置いてあります。Sequelsと比較するとやや年齢層が上の商品が多いように感じます。
住所：2159 2nd Ave, Whitehorse（2nd Ave×Alexander St、紺色の建物の1階）
ウェブサイト：なし
※営業日は水曜日～土曜日のみ。
品物を持ち込む場合：予約不要（水曜日～土曜日の営業時間中）
※2019年6月現在夏物のドロップオフは終了していて次は秋物のドロップオフ（8-9月）となります。詳しくはお店までお問い合わせください。
・Changing Gear
スポーツ用品専門のコンサインメントストア。アウトドアギアレンタルの扱いもあり。キャンプなどのアウトドアギアからアイスホッケーやゴルフなどのスポーツギアまで品揃え豊富です。
住所：91810 Alaska Hwy, Whitehorse（アラスカハイウェイとTwo Mile Hill Rd/Hamilton Blvdの近く、ダウンタウンから見て左手、教会（Bethany Church）の隣りの敷地）
ウェブサイト：https://changinggear.ca/
品物を持ち込む場合：予約不要（お店は平日午前中の持ち込みをおすすめしています。）
・Renueva
洋服のお直しや仕立てが専門のお店ですが古着やコンサインメントの取り扱いもあり。店内は広く靴やバッグも豊富です。オーナーはReiki（レイキ/霊気）セラピストの資格がありレイキセラピーの受付もしています。※レイキセラピーは営業時間外＆予約のみ
住所：4133 4 Ave, Whitehorse（ダウンタウンの4Ave×Wood St）
ウェブサイト：http://renueva.atspace.cc/
品物を持ち込む場合：ウェイティングリスト（店頭または電話でこちらの名前と電話番号を伝えると後日空きが出たときに連絡をくれます）
ホワイトホース在住の方でこの他にもダウンタウン近辺にあるコンサインメントストアを知っている方がいましたらユーコンなびまでご連絡ください！こちらに随時アップデートします。
売りたい場合はどうする？
売りたい場合はとてもシンプル。基本的には売りたい品物をお店に持ち込む（＝ドロップオフ/drop off）のですが、お店によっては事前予約が必要な場合もあります。
また、受け付けている品物の種類（季節物、ブランドなど）や受付可能な品物の点数から販売期間、販売価格の設定の仕方、コミッション率、売れ残った場合返却されるか否かなど細かいルールはそれぞれのお店によって異なるので売りたい場合はまずお店のウェブサイトを確認するかウェブサイトがない場合は直接お店で詳細を聞いてみましょう！
以下は私自身が品物を売りに行ったお店（Sequels）での体験談です。
実際に売りに行ってみた結果
2019年4月にダウンタウンにあるSequelsに品物のドロップオフをしました。
大まかな流れは以下の通りです。
1．ウェブサイト上で必要事項を記入しドロップオフ希望日を予約する（3週間先の予約のみ。予約地点で空いている日時が画面に表示されます）
Sequels予約ページ：https://sequels123.wixsite.com/sequels-yukon/book-appointment
※初めての予約の場合はNew Consignor Sign up/Drop Offから予約をします
2．確認のメールが来る（確認メールはプリントアウトするか予約日に携帯などで表示できるようにしておく）
3．持ち込む品物を洗濯＆場合によってはアイロンがけなどをした状態でハンガーにかけて準備しておく
※ハンガーがない場合は事前にお店に出向けば貸してくれるとのことですが当日は自分のハンガーで持ち込んでもハンガーを持って帰りたい旨を伝えると目の前でお店のハンガーに付け替えてくれます
4．予約した日に品物を持参しお店のレジでドロップオフに来た旨と名前を伝える
5．登録用の紙に必要事項を記入し、その間お店のスタッフが品物の状態を確認してくれる（所要時間：15分前後）
6．持参した品物の中からお店として受け入れられない状態の服がある場合は返却される
→特典としてドロップオフの日に限り店内商品全て10％オフで購入可能（2019年6月現在）
7．ドロップオフから6週間経つと電話またはお店の店頭で売り上げ金額が確認可能になる
8．売り上げ金額は自分のアカウント内に溜まっているので店頭で使うこともできるし現金で引き出してその場で受け取ることも可能
このような感じでした。
今回は4月にドロップオフだったこともあり受け付けていた洋服は夏物中心だったため夏物の女性服（日本＆カナダで購入のもの半々）14点を持ち込みました。
※Sequelsは15点が一回の受付上限。
一回も着ていなかった洋服もあれば数回着たものあったのですがドロップオフでは何とか持ち込んだアイテムを全て受け入れてもらうことができました。
（数点はアイロンが足りないから次回から気を付けてと注意を受けました…もし混んでいたらこの分は返却されていた可能性もあるとのことだったので今回はラッキーでした！）
Sequelsではドロップオフした日から6週間は持ち込んだ人（今回であれば私）が所有者として設定され6週間以内に売れた場合はお店側のコミッションを差し引いた売り上げ金額が所有者に入ってきます。また、6週間の間、値段は一定ではなく週を経るごとに値段が安くなっていく仕組みです。その為、所有者側としては早い段階で売れてほしいですよね。
値段設定は基本的にはお店が相場や売れやすい値段を考慮して決めてくれますが希望があればドロップオフ時に伝えることもできます。なお、6週間が経って売れ残った洋服はお店側が所有者となるので売れても（元の所有者に）お金は入ってきません。お店によっては設定期間が過ぎた後で売れ残った品物に関しては返却してくれる所もあるようですがSequelsでは今年から売れ残った品に関しては全てお店側に譲渡する形をとっています。
・実際にいくら売れたのか？
正直なところ＄0も覚悟していたのですが6週間後に行ってみると $35.25の売り上げでした！14着という点数を考えると（特に日本のフリーマーケットなどと比較すると）少ない気もしますがそれでもとりあえず売り上げが立ったこととまた新たな洋服を買うことのできる嬉しさが上回りました。ちなみにその日店頭で2点、自分がドロップオフした洋服を見つけましたがそれ以外は見つからなかったので（見つけられなかった洋服が数点あったとしても）10点前後は売れたようです！その日は結局お店では新たに欲しいものがなかったのでアカウントにそのまま入れておくこともできたのですが今回は現金で受け取りました。
コンサインメントストアは日本でも増えてきているようでカナダでは全国的にお店があります。皆さんもクローゼットに眠っている洋服があれば一度コンサインメントを考えてみてはいかがでしょうか？
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