運転免許証取得のプロセスという記事を以前公開しましたが、その運転免許証を取得するために欠かせないのが交通ルールの筆記試験。受ける回数に制限はありませんが毎回試験料金$20がかかるため、できるだけ少ない回数で合格できるに越したことはありません。今回はその筆記試験対策についてお話したいと思います！
ユーコン準州での免許取得
現在日本人の私たちが、日本から直接ユーコン準州に来て、ユーコン準州の免許証を取得するためには筆記試験、路上試験を必ず受けなくてはなりません。例外として、カナダ国内の別の州の運転免許、アメリカ国内の運転免許、ドイツ国内の運転免許を所持して2年以上の運転歴がある場合はこれらの試験なしでユーコン準州の免許証への書き換えが可能ですが、ほとんどの日本人の場合はこれに該当しないと考えられますので、試験があるという心構えが必要です。
覚えておきたいカナダの交通ルール
左ハンドル右車線ということを除けば比較的日本とルールが似ているのではないかと思います。標識などは運転中に見ることが基本なので必ず一目で分かりやすい絵や文章で描かれています。あまりに奇抜な絵や長文などは書かれていませんので安心してください。
しかしその中でも日本とは少し違い、日常的な運転の中で覚えておくべきルールを中心に記事を進めていきたいと思います。
信号が赤でも曲がることができる？
交差点などで右折をする場合、信号が赤でも曲がることが許されています。ただし、青信号の時のように曲がっていいわけではなく、必ず一旦停止し十分に安全が確保できている状態の場合のみ右折が可能です。Driver’s Handbookの41ページに詳しい記載があり、
A red light means that you must come to a complete stop. You must wait for the light to turn green before you go straight ahead. After you have stopped and made sure the intersection is clear of all vehicles, cyclists and pedestrians, you may turn right or turn left onto a one-way street.Watch for signs prohibiting you from making these turns on a red light.
赤信号の場合、必ず停止しなくてはいけない。直進をしようとしている場合、赤信号が青信号に変わるまで待たなくてはいけない。赤信号で一旦停止後、他の車両、自転車、歩行者がいないことを確認できれば、右折、もしくは一方通行の車道での左折をすることができる。ただし赤信号の際に曲がることを禁止している箇所もあるので、そのような標識には十分注意すること。
というルールになっています。
注意したいスクールゾーンとスクールバス
学校周辺のスクールゾーンと呼ばれるエリアはスピード規制がとても厳しいです。その前後には必ず標識がありますので見落さないように気をつけてください。少しややこしいのが、土日祝日や夏休み、冬休みで学校が長期休みの期間はこの規制が解除されます。この期間中は特別なスピード規制がありませんが、学校が再開するとまたこの規制がかかりますので、通勤通学などでスクールゾーンを通る方は十分に気をつけてください。特に夏休み冬休みなどの長期休み明けはいつから学校が再開しているのかを把握しておく必要があります。
ちなみに…
ユーコン（ホワイトホース）の場合、学校が始まる直前などは
といった呼びかけがラジオから流れてきます。
次にスクールバスに関しての注意点として、スクールバスが生徒の乗り降りのために停車している際の追い越しは禁止です。
Driver’s Handbookの88ページに詳しい記載があり、
When you see a school bus with alternating flashing red lights at the top, you must stop whether you are approaching it from the front or the rear. (You do not need to stop if you are on the other side of a divided highway)
スクールバス上部の赤いライトが交互に点滅している場合、背後の車両と正面から来る車両どちらも必ず停車しなくてはいけない（中央分離帯のある高速道路の対向車線を走行している場合は停車する必要はない）。
というルールになっています。
必ず覚えておきたいのが最後の部分で、これは逆に言うと
「対向車線の場合でも中央分離帯がなければスクールバスに生徒が乗り降りしている際は必ず直前で停車しなくてはいけない」
ということです。
目指せ、筆記試験一発合格！
日本人がユーコンに来て運転免許を取得したい場合、ほとんどのケース（カナダの他州、もしくはアメリカとドイツの免許からの書き換えの場合筆記試験免除）で筆記試験が必要となります。何回でも試験を受けることが可能ですが、その度に$20の受験費用がかかるため、できる限り最小の回数で抑えたいのが本音だと思います。
筆記試験は自動車センターが配布している交通ルールを学ぶための教材となっているYukon Driver’s Handbookをもとに出題がされますが、このテキストは約160ページあり全て英語です。ただ正直なところ、日常の運転で必要な知識はその中でも一部で、試験問題も大事なポイントさえ押さえておけば一度で合格することは十分に可能です。
できるだけ最小回数での合格を目指すために必要な試験勉強と最低限押さえておきたいポイントを参考にしていただければと思います！
最低限押さえておきたい英単語
Vehicle：乗り物全般
→車というと日本人に馴染みがあるのはCarだと思いますが、これはいわゆる乗用車の意味でバスやトラックなどの大型車両は含まれないため公式な場ではCarが使われる場面はあまりなく乗り物全般を意味するVehicleが使用されます。バスやトラックなどの大型車両も含む自動車を意味する言葉はautoまたはautomobileとなり車購入の際に必要な自動車保険のことは一般的にはAuto Insurance（Car Insuranceでも伝わります）と言います。
Pedestrian：歩行者
Intersection：交差点
Pavement：（舗装された）車道
Pull over：路肩に寄せる
Divided highway：中央分離帯のある高速道路
できれば落としたくない、道路標識、交通サイン問題
Driver’s Handbookを見ると結構な数の標識が掲載されています。すべて丸暗記は効率が悪いので、例えば普段街を歩いたり、誰かの車に同乗したりするときによく見かけるような道路標識を中心に暗記するといいのではないかと思います。
道路標識やサインに関する問題はシチュエーション問題と違い、暗記さえしていれば答えることができる問題のためできる限り点数を稼いでおきたい箇所です。
試験によく出る緊急車両対応と交差点の運転の仕方
シチュエーション問題の中でもよく出てくるのが、緊急車両が来た際の運転と、交差点に差し掛かった際（特に左折）の運転、さらにこの二つをミックスさせたような問題は筆記試験に出てくる確率が非常に高いです。
これは日本の試験でも共通ですが、何かが起こった時の適切な対応というのは交通ルールの中でも非常に大切な部分だと捉えられています。
テキストの中でも明確な数字は重要ポイント
膨大な情報があるテキストの中でも、ルールとして特に明確な数字が記載されている部分に関してはしっかりと暗記しておくことをおすすめします。これも道路標識と同じく、決まった数字というのは明確で、すぐに答えを導き出せる設問の一つとなっているからです。
サンプル問題で力試し
下記に10問のサンプル問題を用意しましたので是非試験前に試してみてください！
＊試験問題は毎回ランダムで10問が出題されます。
いかがでしたか？
日本で運転免許を取得している方であれば馴染みのある標識やルールがほとんどだと思います。あとはちょっとした交通ルールに関する英語に慣れたり、日本と違うような交通ルールを理解して試験に臨むことができればぐっと筆記試験合格に近付くことができます！
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