「カナダの健康保険は日本と違う」「州ごとに異なるらしい」こんな話聞いたことありますか?
今回は日本とはちょっと違うカナダの健康保険制度についてお話します!
州によって異なる公的健康保険制度
留学やワーキングホリデー等の期間限定での滞在の場合は日本の保険に入ってくる方もいるのではないかと思いますが、そこから先も長く住むとなると現地の健康保険に加入することになります。
・有料?無料?
カナダにも日本でいう国民健康保険のようなもの(公的健康保険)があるのですが、日本とは違い州ごとに制度が異なり基本的に定住者は住んでいる州の健康保険に入ることになります。このような州の保険は有料の州もあれば無料の州もあり、例えばここユーコンでは州の健康保険は無料で加入することができます。
過去に住んだ州ではカルガリーやエドモントンのあるアルバータ州も無料(2020年9月現在)ですが、バンクーバーなどがあるブリティッシュコロンビア州(BC州)は有料です。
公的健康保険のカバー範囲に要注意!
基本的には日本の国民健康保険と似ているのですが、決定的に違うのが保険のカバー範囲です。
・虫歯は大敵
ユーコン準州の公的健康保険では歯科や眼科、処方箋などはカバーされていません。
州の保険だけではカバーできない範囲があるので多くの人が補足的(supplementary)に任意で会社が加入する民間健康保険、または個人事業主やパートタイムで福利厚生がない場合などは個別で選んだ民間の健康保険に加入しています。
個別で加入する場合はその時の健康状態や予算に合わせて処方箋だけをカバーするもの、歯の治療だけをカバーするもの、全てカバーするものなど様々な保険の種類があり自分にあった保険を選択することができます。
網膜剥離の手術を受けた話
余談ですが、僕はカルガリーに住んでいたときに網膜剥離の手術を受けました。カルガリーはアルバータ州に位置するのでその時はアルバータヘルスという州の健康保険に加入していました。この手術自体は基本的には公的健康保険ではカバーされない目に関することではあったものの急を要する手術であったために(※アルバータヘルスの場合)州の健康保険に例外的にカバーされました。
その為、手術から術後の検診まで全て無料だったのですが、手術後に処方された目薬の価格が3本で150ドルほど。この時は当時加入していた会社の保険でカバーされたため2割負担ですみましたが、それがなければ驚くほど高い目薬になっていました。
持病等があって定期的に処方箋を受ける必要がある方は州の健康保険のカバー範囲、処方箋や眼科検診などのカバーされていない部分をどう(会社?個別で?)カバーするのかを早い段階で確認しておくことをおすすめします!
ちなみに網膜剥離は英語でDetached Retina。テレビなどのCMでレティーナディスプレイってよく耳にすると思いますが、レティーナは目の奥の網膜のことです。この手術で学んだ今後絶対に忘れないであろう英単語のうちの一つです。
プラスで保険に入る場合どの民間健康保険がいいの?
自分で民間の健康保険会社を選ぶ場合、カナダには主要な民間の保険会社としてSun Life、Manulife、Great-West、Blue Crossのような大手保険会社がいくつかあります。
健康状態などに応じて必要となってくる項目はそれぞれ人によって異なるので自分の状況に合った保険を選択することが最善ではあるのですが、参考までに現在我が家で補足で加入している民間の保険はパシフィックブルークロス(Pacific Blue Cross)です。
カナダ国内には州またはエリアごとにブルークロスがあるのですがこのパシフィックブルークロスはBC州とユーコン準州在住者対象の民間健康保険です。この保険を選択した理由はBC州の民間健康保険加入者率第1位だったこと、そして実際に過去にBC州に住んでいたときに感じていた知名度の高さでした。二人とも特に持病もなくこだわりなどもなかった為、大手=安心感という何とも単純な理由で選びました。尚、ホワイトホースに窓口はないので全てオンラインで加入の申し込みをしました。
我が家の場合は自営業のため個別に加入しているのですが、夫婦2人で月100ドルほどでカバー範囲は歯科、眼科と処方箋を受けた薬に対してです。尚、歯(Dental)のみ単体での加入も可能です。
歯の場合は定期健診や基礎的な治療、目の場合は定期健診の他にもメガネやコンタクトレンズを作る際にも適用されるプランに加入しているため比較的良心的ではないかと思います。いざという時の場合に個人的には入っておいて損はないかなと思います。
・保険への加入は計画的に!
加入の際に知っておきたいこととして、加入から3−6か月間(保険会社によって期間は異なります)は待機期間として保険が使えません。特に歯に関しては待期期間が長い傾向にあるため、例えば今はまだ歯の痛みは我慢できるけど近いうちにひどくなりそう、という方などはできるだけ早めに加入を検討することをおすすめします!
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